2015年03月29日

No233 車内広告の世界(36) 平成27年3月


電車内の広告ポスターは時代を反映し、デザインやキャッチが最先端で見るものを飽きさせません。そうした車内ポスターの数々から毎月印象に残った作品をお伝えしています。
今回は平成27年3月に出会ったポスターをご紹介します。

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ことし3月、首都圏のビッグイベントは何といってもJR東日本の北陸新幹線長野−金沢間の開通でした。そしてもう一つ、これまで上野止まりだった宇都宮・高崎線・常磐線電車と東海道線熱海・小田原方面からの電車の相互乗り入れを実現する「上野東京ライン」の開通も画期的でした。
当然のことながら、JR列車の車内は3月14日のダイヤ改正のポスターが誇らしげになびいていました。

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む、む、む、何だこれは−。
週刊漫画雑誌「少年サンデー」とありますが、読んでいない私たちオジサン族には全く分からない広告でした。

そこでネットで調べてみると、16日発売の「少年サンデー」の表紙雑誌名ロゴタイトルが同誌に連載されている『名探偵コナン』『 まじっく快斗』の登場人物である「怪盗キッド」によって盗まれてしまい、創刊56年の歴史の中で初めてロゴなしで発売されるというものでした。

いやはや…。
タイトルロゴなしの「少年サンデー」の表紙をご覧になりたい方はこちらをどうぞ。ロゴ部分は白い状態で発売されました。

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同じ「少年サンデー」の広告ですが、こちらは “全国民待望の〜” とあります。
売れている雑誌の自信はさすが、ですね。

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「認知症」−。
誰もが関心を持ち、もはや社会問題化している「認知症」ですが、それを裏付けるように車内広告にも、この文字が大きく掲出されていました。広告主は、なんと東京都でした。

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フィギュアスケートの今シーズンのチャンピオンを決する男女の世界選手権大会が、26日から中国で開催されました。
昨年、練習中に中国の選手と激突した羽生選手が連覇を達成するかの注目の大会です。この放映権を獲得しているのが、現在視聴率低迷で苦境にあるフジテレビでした。
この大会の放映で、何とか勢いを回復したいとのフジテレビの思いが伝わる広告でした。羽生選手は連覇達成とはならなかったものの銀メダルを獲得、フジテレビの期待にも応えた形となりました。

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同じスポーツでも、こちらも視聴率低迷に悩む読売巨人軍の放映広告です。何しろ巨人の試合を中継しても視聴率が上がらず、昨シーズンはついに系列の日テレ地上波放送で放映が見送られる試合があったほどです。視聴率トップを走る同局にとっても、巨人軍にとっても、何とも皮肉なことです。

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がんばれジャイアンツ!!と応援もしたくなります。
幸い開幕第1戦は勝利の女神が微笑みましたが、2戦目は黒星−。
さて今後はどうなりますことやら−。

[撮影データ]
  〇首都圏鉄道車内の広告ポスター
  〇平成27年3月撮影

posted by 特急高尾号 at 12:23| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月23日

No232 “保険会社の冒険と挑戦”


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東京・渋谷のスクランブル交差点で、センター街からJR渋谷駅方向を見ています。
正面の東急デパートの壁面は絶好の広告スペースとして知られていますが、ここに青地に白文字だけのユニークな広告が3月下旬、突如登場しました。

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ついつい見入ってしまう広告には、「保険は−」、「若者よ−」、「渋谷は−」とあります。
最初は何事かと思ってしまいますが、よく見てみると、それぞれにそれなりの含蓄とメッセージ性、アピール力があり、文字だけの広告ですが、強く印象に残ります。

どこの広告かと思ってみると、総合保険会社の名前がさりげなく記されていました。
なるほど、新社会人がまもなく登場するこの季節、保険会社のアピールかと思ったことです。しかし最初の2枚は分かるとして3枚目、「渋谷は挑戦の街…。え〜っ、そうなの。」などと思いつつJRに乗ろうとすると、

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JR改札入口にも大きな広告が…。若者の街だけに、インパクトはあります。

そして用務の新宿駅に着くと…、

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なんとこちらにも、たくさんのメッセージ広告が…。
やはり「挑戦」の文字が大きく踊っていました。

この分だと東京、新橋、品川、池袋…。
アチコチのJR主要駅で同様の広告が異彩を放っていたかもしれません。きっと凄い広告料を支払っているのだろうなぁ…。

これってもしかしたら、“保険会社自身の「冒険」と「挑戦」” だったりして…(笑)
いやいや保険会社のことだから、広告経費は保険商品の運用経費にしっかりと織り込まれるのだろうなぁなどと、異彩のポスターを見上げながら思いが廻ったことでした。

[撮影データ]
 〇保険会社広告
 〇平成27年3月21日撮影

posted by 特急高尾号 at 10:42| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

No231 JR信越線 懐かしのSL列車の旅


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黒煙を上げて走るSL、蒸気機関車。
茶色の車体の車内はというと−

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ご覧のとおり。
天井は鋼板に白いペンキ塗り、懐かしい白熱灯と首ふり扇風機、壁や床、そして座席や窓枠はニス塗りの木製、荷棚は糸で編んだ「網棚」です。

この光景は扇風機を除けば、まさに戦前から昭和30年代の旧国鉄時代の旅客列車の光景そのものです。でも撮影は、平成27年2 月28日なのです。

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   ▽ 信越線 横川駅 C6120号+旧型客車列車 横川駅 ▽

答えはこれです。
JRは全国各地でSL、蒸気機関車を動かせる状態で動態保存しており、行楽季節の土休日などを中心に客車を連結したイベント列車や行楽臨時列車を運転しています。
そこで2月の末日、信越線高崎−横川間で運転されている「SL碓氷号」に乗車してみました。

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こんなに近くで、本物の蒸気機関車との対面が実現します。

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「C61 20」は、平成23年に復元されたばかりのピカピカの蒸気機関車ですが、製造は66年前の昭和24年製の古強者です。
実は群馬県の華蔵寺公園で長い眠り(静態保存)についていたのですが、平成22年から1年がかりの復元工事を受けて、翌年6月に見事に息を吹き返したのです。

復元工事の一部始終は、映画監督の山田洋次氏が制作を、女優の吉永小百合さんがナレーションを担当し、平成23年7月にNHKスペシャルで放映され、人々に大きな感動を与えてくれました。

実はこの区間のSL列車には、もうひとつ大きな魅力があります。

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機関車に牽引される客車も、昭和20年代に製造された、いわゆる「旧型客車」と呼ばれる古豪なのです。
「蒸気機関車に旧型客車」、これが本物の、戦前戦後の国鉄の旅客列車を堪能する正しい姿なのです。

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中にはこんな客車も連結されています。
「オハニ36 11」と記されたこの客車は、「荷物合造車」といって、客室と荷物室が1両に半々ずつ合せ造られている貴重な車両なのです。道路整備が不備な時代、郵便や荷物を鉄道で運んだ時代の名残りなのです。

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  ▽ 地元高校生による “歓迎太鼓”  心温まるもてなし ▽

碓氷峠のふもと、終点の横川駅は、かつてここからアプト式機関車が日本一の急勾配を上り、避暑地軽井沢との間を結んだ交通の要衝でした。しかし長野新幹線の開業で横川−軽井沢間は役目を終えるという歴史を抱えた駅なのです。
でも駅弁「峠の釜めし」は健在ですし、駅に併設されている「碓氷峠鉄道文化むら」には数多くの機関車、客車が保存・展示されており、飽くことがありません。

そしてなにより、蒸気機関車列車の発着の際に、地元高校生らによる暖かいもてなしを受けました。心温まる、一日でした。

[旅のメモ]
☆JR東日本では、高崎駅を中心に信越線、上越線などでSL列車を運転しています。
具体的な運転日などは、JR東日本高崎支社のホームページやJR駅に置かれているパンフレットで確認できます。

☆また客車は新しい客車を昔風に改装した「12系客車」と「旧型客車」の2種類があります。この記事で紹介した「旧型客車」に乗車するには、必ずパンフレットや時刻表で、「旧型客車」、または「レトロ客車」と表記された列車に乗車してください。

[撮影データ]
 〇信越線SL列車 横川駅
 〇平成27年2月28日撮影

posted by 特急高尾号 at 22:10| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月05日

No230 車内広告の世界(35) 平成27年2月


電車内の広告ポスターは、時代を反映し、デザインやキャッチが最先端で見るものを飽きさせません。そうした車内ポスターの数々を、毎月定点観測してお伝えしています。
今回は平成27年2月に出会ったポスターをご紹介します。
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お馴染み、山梨県富士吉田市にある富士急ハイランドの “絶叫マシーン” の広告です。毎回同じトーンで、なんとも楽しい、滑稽な広告が続いています。思わず「え〜っ、何これ!」と、こちらが “絶叫” してしまいそうです。

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それに写真下にあるこのコメント。「わかっていると思いますが、絶対に真似しないでください」ですって。
まったく、笑ってしまいます。

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「ヒゲ脱毛」の広告です。
写真の出来栄えも上々で、思わず見入ってしまいます。

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こちらの顔は、昨年からお馴染みになった “宝くじ” コンビの微笑み顔です。
何故か今回は、いつも常連の織田信成さんの顔はありません。

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お同じ顔でも、こちらは “人生どん底” の顔です。
まさに時代を繁栄したキャンペーン広告です。

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文字だけの広告ですが、「上から失礼します。」のフレーズに、これも思わず笑ってしまい、かつ見入ってしまいました。
吊り広告ではなく、それこそ乗客の頭の上、天井にはめ込まれた座席上の広告です。
「上から〜」のコメントの下には、「〜下げます。」とあります。
住宅ローンの広告ですが、本当によく考えますね。きっと楽しみながら、キャッチを考えたのだろうなと推測してしまいました。

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こんなものもありました。
清少納言の枕草子の冒頭、「春はあけぼの〜」をなぞったウィスキーの広告ですが、ウィスキーと言うよりは本当に美味しそうに見えるメンチカツの方の印象が強く、そちらの方が食べたくなってしまいました。「角」の字の印象が全く残りません(笑)。
このポスターを見かけた皆さまはいかがでしたか。

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新幹線や都心を走るJRの車両にこんな広告が−。
コンビニとクレジットカードが描かれ、中国語・韓国語・英語のバージョンがありました。

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コンビニ大手の広告で、どうやらコンビニ内のATMでキャッシングが可能という広告のようです。
最近は、2020年開催の東京オリンピックを見据えた広告の露出度が増えつつありますね。
ところでこの広告は車両の一部スペースに集中的に掲出されたので、ネットでは「まるで中国や韓国の電車に乗っているようだ」と、賛否両論が沸き上がっていました。

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期せずして並んだ2枚の広告ポスター。今日をよく反映しています。
誰もがストレスを抱える現代社会。「聞くだけで自立神経が整うCDブック」、それに「お金がたまるのはどっち!?」。
どちらも有力書店での売れ行きランキングのベスト10に仲良く入っていました。

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最後は東京・渋谷から横浜などを結ぶ東急電鉄の駅貼りポスターです。
ホームの安全性を高めるために、鉄道事業者はホームドアの設置を始めつつありますが、なにしろ膨大な経費がかかるために、そのスピードは遅々としたものです。

ところが何とこの電鉄会社は、主要3線の全64駅全てにホームドアを設置するとぶち上げました。
あと3年です。2020年開催の東京オリンピックが後押ししている形ですが、それにしても太っ腹、いや “やると決めたら出来る”(完成はこれからですが) ことを証明してくれました。
最近では珍しく、すっとする、嬉しい広告でした。他社も見習ってほしいものです。

[撮影データ]
  〇首都圏鉄道車内の広告ポスター
  〇平成27年2月撮影

posted by 特急高尾号 at 09:44| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする