2015年07月29日

No249 京都 寺町美術通りで


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京都市役所の脇、寺町美術通りで、店頭に可愛いピンク色をした子豚さんらしき物を見つけました。

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何かなと近づいてみると、この子豚さん、何とバーベキューセットでした。子豚さんのお腹を開けると、火元や網が顔を出します。
なるほどねぇ…。

実はこのお店、"人が集い、木のぬくもり・火のあたたかさ" をテーマにしています。
自然エネルギー、森のエネルギーを感じる場、ペレットの普及・啓発を目的とし、京都市産業観光局林業振興課が京都産の木質燃料、木質ペレット利用促進事業業務」を民間に委託して運営されているお店でした。

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店内です。
木製品や木炭、それに昔懐かしい七輪、はかりなどが、ところ狭しと並んでいます。

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写真右側にあるのが木炭ですが、木の種類ごとに焼かれたものが多数用意されています。
木の種類によって、燃焼や消臭の効果が異なるという事でした。
詳しい方には当たり前のことだと思いますが、私は『へぇ〜っ』と、関心しきりでした。
自然回帰ということで、七輪を買い求めるお客さまもいるそうです。

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お店は大正時代の京の町屋を改装して作られています。
座敷や京の台所を見学することが出来ます。

子豚さんにつられて入ったお店でしたが、古都・京都の森や樹木を大切にし、自然エネルギーを活用していこうという取り組みに触れたひとときでした。

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このお店、「京都ペレット町家ヒノコ」ホームページの "ごあいさつ" には、こんな思いが綴られていました。

「京都ペレット町家ヒノコ」は京都産の木質燃料「京都ペレット」の利用をはじめ、木や火を生活に取り入れる方法や楽しみかたを、大正生まれの町家からご提案しているお店です。
京都の山と、街に暮らす人とを繋ぐお店になりたい、そんな想いで2010年にオープンしました。

「寺町美術通り」の名前に触発されて訪ねた街角でしたが、思わぬ現代の "京都の取り組み" との遭遇でした。

[撮影データ]
  〇「京都ペレット町家ヒノコ」
     京都市中京区寺町通二条下ル榎木町98-7
               行先・地図 
  〇平成27年7月13日訪問

[ご参考]


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2015年07月24日

No248 夏の京都で学ぶ "観光"と"戦争"展


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猛暑の京都で、2つの印象的な展示会に出会い、学びの心を満たされました。

ひとつは橋爪紳也コレクション「京都 モダン観光の誕生 〜嵯峨・嵐山の近代〜」展、もう一つは戦後70年特別展示「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして佛教〜」展です。


「京都 モダン観光の誕生 〜嵯峨・嵐山の近代〜」展は、大正から昭和初期の観光案内書や独特の雰囲気を感じさせる鳥瞰図から、嵯峨・嵐山地域の観光と近代化の歩みをたどるという試みです。

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日本旅行協会が1928(昭和3)年に発行した「京都名勝鳥瞰図」です。
洛中と洛外を一体とする大京都の姿を描いています。
社寺などの名所旧跡を中心として、鉄道や帝国大学、公会堂、浄水場、市場などが描かれており、近代都市として成長する京都の姿を見ることが出来ます。

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1928(昭和3)年に描かれた「洛西名勝交通図絵」です。
愛宕山を中心に保津峡、嵐山、太泰、北野などを範囲とし、清滝川と保津川が合流して桂川となる様を独特の構図で描いています。
名勝交通図絵とあって、左下には1両で走る嵐電北野線電車が、右には国鉄山陰線が走ります。

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1936(昭和11)年の嵐山電車と愛宕電車の「観光案内」です。
左は愛宕山鉄道のケーブルカーです。

大正から昭和初期にかけ、鉄道会社は乗客増を狙って遊園地などを積極的に開設しました。
嵐山周辺では愛宕神社のあった愛宕山山頂に遊園地が作られ、参詣と行楽の足として、山頂へ向かう電車やケーブルカーが大活躍しました。
信仰と行楽という新旧の時代が共存し、いわば今日で言う "ランドマーク" 化したわけですが、愛宕山への鉄道は1944(昭和19)年、劣勢の戦況の中で、遊園地とともに撤去されてしまいました。
京都観光の近代化に大きな役割を果たしたこうした施設の存在も、もはや資料の中でしか知ることは出来ません。

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京阪電鉄が1938(昭和13)年ころに発行した「秋の探勝読本」などの観光パンフレット類です。
鳥瞰図とともに、最先端をいく女性の井手達が、時代の空気をたっぷりと伝えてくれます。

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そして戦前の京阪電車の路線図と観光地案内です。
いまと異なる路線図と所要時間は、京阪電車の変遷そのものです。

ふだん私たちは、駅や観光地で配られている観光パンフレットなどを何気なく見たりやり過ごしていますが、時代が経つにつれ、そこから観光文化、地域経済の発展ぶりはもとより、往時の広告デザインや時代の空気を感じることが出来、ぞくぞく、わくわくしてしまいます。


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もう一つは、戦後70年の特別展として開かれている「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして佛教〜」展です。

1945(昭和20)年、米兵カメラマンのジョー・オダネルは、広島・長崎をはじめ、焦土と化した日本各地を撮影・記録しました。

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その中から非公式に私用カメラで撮影された300カットのうち、40点が展示されています。
パンフレットの写真は廃墟に立ちすくむ子どもなどのカットが使われていますが、実際の展示写真には、凝視出来ないほどの惨状世界も展開します。
アメリカ・ワシントンのスミソミアン博物館では、アメリカ国内の在留軍人の圧力で、写真の展示が実現しなかったほどの真実の記録です。

この写真展の凄いところは、カメラマンのジョー・オダネルが、展示写真の1枚1枚のすべてに、壮絶ともいえる当時の撮影状況の中、感じ取った戦争被害のむごさ、惨状な状況の中で生き続けるしかない人々の生き様と向き合った時の心境を、正直に、克明に、隠すことなく綴っている点です。


京都市内は場所柄、年間を通じて様々な催し、展示会が開かれていることが大きな特色です。
歴史文化や歌舞音曲はもとより、佛教、芸術、暮らし、食などなど、何でもありといった感じで、これが大きな魅力です。

京の社寺や観光地を訪れた時、ひとつ、ふたつと学びの時間を添えることも、京ならではの旅の楽しさです。

[撮影データ]
  〇「京都 モダン観光の誕生 〜嵯峨・嵐山の近代〜」展
     京都・嵐山「時雨殿」にて 
     平成27年8月23日まで開催 無料
     展示物の撮影は認められています。

  〇「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして佛教〜」展
     京都・北野天満宮近く「京都佛立ミュージアム」にて
     平成28年1月31日まで開催 無料
     展示写真の撮影は禁止されています。

  〇平成27年7月14日撮影

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2015年07月15日

No247 京都 御池通 朝の清々しさ


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京都の中心部を東西に走る、京都市のシンボルロード、御池通です。

片側4車線ずつ、合計8車線もあり、幅50mの広大な道路ですが、大きな街路樹の下には幸せの空間が広がっています。

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緑のトンネルの街路樹は、212本にも及ぶケヤキ並木です。
その下の道の両側、石畳の歩道は車3車線分ものゆとりがあります。

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ふりそそぐ朝日と緑のコラボが、道行く地元の人や、旅人を優しく包みます。
あまりにも気持ちのいい朝の空気感に、思わず足が止まり、この光景に釘づけになりました。

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これらの “幸せのグリーン”は、京都市の「四季の花ストリート事業」として、地域の人びとや事業所によって支えられています。

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この素敵な光景を借景として、いや一体となって御池通に沿って建っているのが、ご覧の京都市立御池中学校です。
公立ですが、まるで高級マンションのような井手達で、何とも羨ましい限りです。

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その校舎の真下では、当番の男子中学生が始業前に、木々や草花に水をやっていました。
清々しさをいっそう感じる情景で、嬉しくなってしまいました。

この中学校の建物の1階には、行政の研修所や老人センターの他に…

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なんとこんなに素敵なお店が…。

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地元のパン屋さんなのです。
店内からは御池通の光と緑を楽しむことが出来、癒されます。
御池通の朝の光景を存分に楽しんだあとは、ここで至福の朝食です。
観光客というよりは、むしろ地元の人たちの、朝の憩いの場になっているようでした。
本当に、羨ましいなぁ…。

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御池通の歩道には、この通りと南北に交差するたくさんの小路の名称が綴られています。
こうした意匠も、古都と言われる京都の街ならではの姿です。

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御池通の魅力は、朝の時間帯−。
ふりそそぐ朝日と木々の生きる息吹きを感じさせてくれる輝く緑−。
そして、そよぐ京の風−。
早起きしてお寺さんに詣でる前に見つけた、ふだん着の京の街角でした。

テレビや雑誌で旅の情報が溢れる時代にあっても、そうした観光地情報とは一味違う、思いもよらない人々のふつうの暮らしの光景に出会った時、感性が躍動し、旅の醍醐味を全身で感じます。

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    ▽ 祇園祭で賑わう御池通  平成22年7月 ▽

ちなみにこの御池通ですが、現在は祇園祭の巡行ルートになっていて、地元の人達には京都の『はれ』の道として親しまれていますが、第二次世界大戦末期の1945(昭和20)年、沿道の民家に対し、空襲からの類焼防止策として強制疎開させたという辛い歴史があることを後から知り、当時の人々の想いに胸を痛めました。

[撮影データ]
  〇京都市  御池(おいけ)通(説明)
       ケヤキ並木は川端通から堀川通までの間
       地下鉄烏丸線・東西線  烏丸御池駅下車すぐ
  〇平成27年7月13日・14日撮影(祇園祭以外)


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2015年07月08日

No246 ホームに鎮座する"巨大電車"


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見てください。この大きな電車−。
左の電車は本物の電車です。お話は画面中央の、ホーム上に鎮座している方の "電車" です。

ここはJR東海道線、神奈川県内の藤沢駅です。
ホームに降り立ってびっくり。ホームを占有するように、巨大な電車のモックアップが "でん" と構えていました。

この電車、年配の方ならご存知の、"湘南電車" です。
昭和30〜40年代、東海道線の東京−沼津間などで活躍した旧国鉄の代表的な近距離電車です。それまでは電気機関車が茶色の客車列車を牽引していたのですが、このみかん色と緑色の電車が戦後の荒廃期に国鉄近代化の象徴として登場し、沿線の人々を大いに元気づけたのです。
因みにみかん色と緑色は、東海道沿線の神奈川・静岡などの温暖な湘南地方で収穫される「みかん」色から採用されたとのことです。

ところでこの電車、いったい何に使われているのでしょうか?−。

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後ろから横に回ってみると−。
そう、この車両は「NEWDAYS」と呼ばれる、JR東日本グループの「JR東日本リテールネット」が展開する、ホーム上のコンビニエンスストアでした。

ご丁寧に、「クハ86 023」という車号まで、本物そっくりに記されていました。
このあたりの造作は、さすがにJR系会社の売店です。
この会社のホームページによると、このタイプの電車の引退を記念して、2006(平成18)年3月に登場したという事です。

でも東海道線では、いまの若い人達が生れてくる前に活躍していた電車ですから、一世を風靡した電車といえども、この電車の意味合いを若い利用者がどこまで理解しているのかな?−なんて思ったりもしたりして…。いやいや余計なおせっかいかもしれません。

そういえばJR常磐線の水戸駅にも、同様にホーム上に電車の売店が鎮座していることを思い出しました。

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こちらの方は、まだ現役で働いている「ひたち」型の特急電車です。
こちらも同じ会社が設置したもので、2006(平成18)年10月の登場です。
遠目から見ると、どちらも本物と見間違えるほどの出来栄えです。
こうした楽し売店が増えると、旅の醍醐味も倍増します。

[撮影データ]
  〇ホーム上の電車型売店(コンビニエンスストア)
    JR東海道線 藤沢駅 東海道線ホーム 平成27年6月撮影
    JR常磐線  水戸駅 常磐線 ホーム 平成26年7月撮影
[ご参考]

posted by 特急高尾号 at 00:01| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする