2017年04月28日

No336 真岡鉄道SLの旅 乗り鉄のツボ


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茨城県の下館から栃木県の茂木まで41.9kmを結ぶ、第3セクター真岡鉄道の蒸気機関車「SLもおか号」です。

菜の花と桜が満開の4月9日に訪れました。
当日は生憎の雨模様でしたが、それでも多くの家族連れや鉄道ファンの皆さんで大賑わいでした。

下り列車の始発駅となる下館駅です。

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漂うSLの黒煙が、なんともたまりません。
真岡鉄道では、2台のSLが交代で走ります。きょうのお相手はC1266号機です。
昭和8年、日立製です。もう誕生してから86年が経過しています。
平成11年放送のNHKテレビ小説『すずらん』に出演するため、北海道にも "出張" した名機です。

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駅では発車前の蒸気機関車を背景に写真を撮れますし、ご覧のように機関車の運転席や石炭をくべる光景も目の当たりに楽しめます。

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汽笛も高らかに、黒煙を上げて発車する光景は、圧巻です。

客車は3両連結されています。旧国鉄時代の最後の普通列車用新製客車で、オハ50形と言います。四国で活躍していたものを譲り受けたものですが、クーラーは無く、窓を開けて涼を取ります。

これからは薫風を肌で感じられる清々しい季節ですが、風向きによっては石炭のすすが車内に飛び込んできます。白いシャツやブラウスを着ていると、すすが付着する可能性もあるため注意が必要です。
蒸気機関車ならではのびっくり体験、驚きです。

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列車内です。
車掌さんが検札をします。車掌さんが背中から掛けている黒い鞄は、革製です。車内補充券や乗車記念革証などが入っています。

昔は、列車や電車、全国の路面電車、それに路線バスにも車掌さんが乗っていて、車内でも乗車券を販売していました。
革製の黒い鞄は、車掌さんのトレードマークでした。

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真岡−北真岡間です。
この区間は満開の桜と菜の花をバックに走るSLが撮影出来るとあって、雨にも関わらず多くのカメラマンが "勝負" をかけていました。(私は残念ながら車中の人なので…)。

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寺内駅です。
雨に打たれながら、満開の桜がこの季節ならではの空気感をホームいっぱいに漂わせていました。
人気のない、ローカル鉄道ならではの、春の光景です。

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益子焼で有名な、益子駅です。
「SLもおか号」は、ところどころの駅で停車時間があるため、途中駅でもこうした写真の撮影が可能です。

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この日は益子焼を見学するためここで下車。
益子駅を後にする、「SLもおか号」です。拡散する蒸気機関車の煙に包まれながら、だんだんと小さくなる客車列車を見送ります。

蒸気機関車が牽引する旅客列車ならではの光景で、都会のスマートな特急列車では味わうことの出来ない世界です。

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沿線で、こんなにユニークな駅舎と出会いました。真岡駅です。
蒸気機関車を模しているこの駅舎、日本一滑稽な、そして楽しい駅舎と言えるかもしれません。
真岡鉄道の本社も、この中です。

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その隣には「SLキューロク館」があり、複数のSLのみならず、旧国鉄時代の貴重な客車やディーゼルカー、貨車も保存・展示されていました。SLは大正時代に登場した9600形49671号です。

この9600形は日色ともゑさんが主演した昭和43年放送のNHK朝の連続テレビ小説『旅路』で使用された形式です。
先のC1266号の経歴と、この『旅路』と9600形の関係をご存知の方は、もう筋金入りの鉄道ファン、そしてNHKファンですね。

【SLもおか号乗車のツボ】
〇SLもおか号
 ・下館−茂木間で、通年の土休日運転 
  普通乗車券の他に「SL整理券」が必要。
  JR東日本みどりの窓口などで発売
  大人500円 小人250円 
   注意:座席指定ではなく、ホームで並んだ順に乗車
〇東京からは
 @つくばエクスプレスと関東鉄道常総線を乗り継いで下館へ行くルート
 A宇都宮線で小山に。水戸線に乗り換えて下館に行くルート
   新幹線で小山まで利用も可能
 いずれも、もおか号発車20〜30分前に下館に着くことをお勧めします。
 座席が自由席なため、並び順での乗車となるためです。

〇お得な乗車券
      AではJR東日本休日お出かけパスが割安でお勧めです。
     東京方面から普通列車2階建てグリーンカー利用の裏ワザ!も。

   上記の料金、時刻等は、平成29年4月現在のものです。

乗るもよし、撮るもよしです。
終点の茂木まで行かず、途中の益子で下車。益子焼を楽しみ、その後真岡に戻り「SLキューロク館」を堪能、真岡からSLもおか号で下館に戻るコースもなかなか楽しめます。

[撮影データ]
 〇真岡鉄道 SLもおか号
 〇平成29年4月9日訪問

posted by 特急高尾号 at 00:28| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月15日

No330 "おもてなし" 巨大自動券売機がお目見え


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東京の都営地下鉄大江戸線都庁前駅で、ご覧のような巨大モニターの自動券売機にお目にかかりました。

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通常、駅の券売機のモニターは15インチですが、これはなんと32インチもあるジャンボ版。右側に見えるこれまでの券売機と比べると、いかに券売機のモニターが大きいかが分かります。
最初に見た時は全体のバランスの中でモニターだけが異様に大きく、一体何だろうと思いました。

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実はこの "ジャンボ機"、都営地下鉄と東京メトロが共同開発した、海外からのお客様に分かり易く使い易い、おもてなしの気持ちを込めた最新式の自動券売機でした。

一般乗車券やお得な1日乗車券、回数券、PASMO、チャージはもちろん、言語はなんと英語、中国語(2文字対応)、韓国語、フランス語、スペイン語、タイ語の7言語に対応する機能を持つということです。

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試しに操作してみると、東京メトロも含めた東京の全地下鉄路線図と全駅の駅ナンバリング、それに路線ごとのラインカラーとアルファベット記号が表示され−

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さらに驚いたことに、駅のアルファベット検索はもとより、浅草や六本木、築地市場、東京スカイツリーなど、東京の観光地から乗車路線、下車最寄り駅を逆引きすることも可能な便利機能画面も出てきました。

上の画面では、都庁前から浅草に至るまでの乗車ルートと最寄り駅、運賃が示されています。
これまでは主要駅にいるコンシェルジュが説明してきた部分も、自動券売機で説明可能と言う訳です。

大型ジャンボモニターの成せる技ですが、しかしあまりにも便利に、何でもかんでも自動券売機に押し込むと、きっと一人ひとりの操作時間が長くなり、行列が出来てしまうかもしれませんね。

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それはともかくとして、この便利なジャンボ券売機、今月中には外国人観光客の多い浅草、六本木、東銀座など都営地下鉄の30駅へ順次設置していくという事です。
もちろん日本語メニューもあるので、一度試してみるのも一興です。

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日本語だけしか分からない私としては、パリやニューヨークの地下鉄にも、逆に日本人観光客向けにこうしたサービスを願いたいと思うのは、少々我が儘でしょうか。

[撮影データ]
  〇都営地下鉄大江戸線 都庁前駅 
    訪日客用 大型ディスプレー付き多機能自動券売機
  〇平成29年2月22日撮影

posted by 特急高尾号 at 21:06| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月25日

No328 都営交通 新聞全面広告の心意気−。


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2月23日(木)の東京新聞朝刊を見ていると、ご覧のような広告が目に飛び込んできました。
なんと1ページ全部を使った全面広告で、路面電車の都電が大きく写っています。

「さようなら都電7000形記念バス」とあり、副タイトルには、  “失われつつあるものは、美しい。在りし日のルートに記念バスが走ります。” とあります。

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乗り物好きの私は例によって、『む、む、む、何だこれっ!』と、さっそく反応します。

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この7000系路面電車は、昭和29年から63年間、東京の街中を走り続けてきたのですが、いよいよ最後の職場、都電荒川線でことしの春に引退を迎えるということです。

引退を記念し、在りし日の活躍ルート、日本橋−銀座間を7000系に模したバスが、引退の記念走行を行うという広告で、発注主は東京都交通局でした。

最近の鉄道やバス車両では、こうした昔のヒーローを懐かしみ、往年の車体色を再現したり、引退の際には大々的にお別れ運転を行うといったことが、ブームになっていますね。

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もう都電の存在すら知らない若い都民が多い中で、東京のローカル紙とはいえ、新聞に1ページ大の広告です。

大変な想い入れと思いきや、都営交通は昨年夏に105周年を迎えており、この広告は公営交通としての存在感のアピール、発信力強化の一環として行われたことが分かりました。

年配者としては、ほんとうにびっくりした広告ではありました。


[撮影データ]
  〇「さよなら都電7000形記念バス」運転広告
  〇平成29年2月23日 東京新聞朝刊広告

posted by 特急高尾号 at 11:30| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

No231 JR信越線 懐かしのSL列車の旅


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黒煙を上げて走るSL、蒸気機関車。
茶色の車体の車内はというと−

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ご覧のとおり。
天井は鋼板に白いペンキ塗り、懐かしい白熱灯と首ふり扇風機、壁や床、そして座席や窓枠はニス塗りの木製、荷棚は糸で編んだ「網棚」です。

この光景は扇風機を除けば、まさに戦前から昭和30年代の旧国鉄時代の旅客列車の光景そのものです。でも撮影は、平成27年2 月28日なのです。

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   ▽ 信越線 横川駅 C6120号+旧型客車列車 横川駅 ▽

答えはこれです。
JRは全国各地でSL、蒸気機関車を動かせる状態で動態保存しており、行楽季節の土休日などを中心に客車を連結したイベント列車や行楽臨時列車を運転しています。
そこで2月の末日、信越線高崎−横川間で運転されている「SL碓氷号」に乗車してみました。

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こんなに近くで、本物の蒸気機関車との対面が実現します。

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「C61 20」は、平成23年に復元されたばかりのピカピカの蒸気機関車ですが、製造は66年前の昭和24年製の古強者です。
実は群馬県の華蔵寺公園で長い眠り(静態保存)についていたのですが、平成22年から1年がかりの復元工事を受けて、翌年6月に見事に息を吹き返したのです。

復元工事の一部始終は、映画監督の山田洋次氏が制作を、女優の吉永小百合さんがナレーションを担当し、平成23年7月にNHKスペシャルで放映され、人々に大きな感動を与えてくれました。

実はこの区間のSL列車には、もうひとつ大きな魅力があります。

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機関車に牽引される客車も、昭和20年代に製造された、いわゆる「旧型客車」と呼ばれる古豪なのです。
「蒸気機関車に旧型客車」、これが本物の、戦前戦後の国鉄の旅客列車を堪能する正しい姿なのです。

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中にはこんな客車も連結されています。
「オハニ36 11」と記されたこの客車は、「荷物合造車」といって、客室と荷物室が1両に半々ずつ合せ造られている貴重な車両なのです。道路整備が不備な時代、郵便や荷物を鉄道で運んだ時代の名残りなのです。

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  ▽ 地元高校生による “歓迎太鼓”  心温まるもてなし ▽

碓氷峠のふもと、終点の横川駅は、かつてここからアプト式機関車が日本一の急勾配を上り、避暑地軽井沢との間を結んだ交通の要衝でした。しかし長野新幹線の開業で横川−軽井沢間は役目を終えるという歴史を抱えた駅なのです。
でも駅弁「峠の釜めし」は健在ですし、駅に併設されている「碓氷峠鉄道文化むら」には数多くの機関車、客車が保存・展示されており、飽くことがありません。

そしてなにより、蒸気機関車列車の発着の際に、地元高校生らによる暖かいもてなしを受けました。心温まる、一日でした。

[旅のメモ]
☆JR東日本では、高崎駅を中心に信越線、上越線などでSL列車を運転しています。
具体的な運転日などは、JR東日本高崎支社のホームページやJR駅に置かれているパンフレットで確認できます。

☆また客車は新しい客車を昔風に改装した「12系客車」と「旧型客車」の2種類があります。この記事で紹介した「旧型客車」に乗車するには、必ずパンフレットや時刻表で、「旧型客車」、または「レトロ客車」と表記された列車に乗車してください。

[撮影データ]
 〇信越線SL列車 横川駅
 〇平成27年2月28日撮影

posted by 特急高尾号 at 22:10| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月08日

No228 驚きの5扉車 ラッシュが終われば…



関西方面の鉄道車両の驚きです。

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大阪と京都方面を結ぶ京阪電車です。
ホームに停車中で、発車時間を待っています。
一見何の変哲もない通勤電車のように見えますが、1車両にふつうは4カ所のドアが5か所あります。ラッシュ時の混雑が激しく、ドアを増設しているという事でしょうか。
しかし乗客は乗っているのですが、1か所ずつ交互にドアが閉められています。

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近づいて見ますと、

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閉められているドアには「ラッシュ用ドア」とあります。
つまりラッシュ時間帯は1車両で5か所あるドアを全て開閉し、ラッシュ後はその必要がなくなるため2ケ所のドアは閉鎖、3か所のドアで運用しているとのことでした。

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さて車内はと言いますと、

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なんとご覧のとおり、ドア部分に小奇麗な座席がしっかりとあるではないですか。
ラッシュ時、実は5か所あるドアのうち2か所のラッシュ用ドア部分の座席は天井に収納されていて、ラッシュが終わるとこのように閉鎖したドア内側部分に座席が降りてくるとのことでした。この奇抜なアイデアに、もうびっくり以外の何ものでもありませんでした。

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5000系と呼ばれるこの電車は、高度成長時代、超ラッシュ輸送に対処するために座席を減らして扉の数を増やし、乗降時間の短縮を図る目的で昭和45年に登場したとのことです。登場後すでに45年が経過していますが、車内はリニューアルされて大変綺麗でした。

片側5扉、そして座席昇降機構を備えた日本初の記念すべき電車、いや高度成長時代の申し子ともいうべき車両ですが、現在でも現役で活躍していることにも驚きました。

因みに首都圏では京王電鉄でも、かつて1両につきドアが5か所ある車両が走りましたが現在は消滅しています。一方JR中央線の緩行線では、現在でも1両につき6扉車という壮絶な車両が連結されていて、こちらはラッシュ時は全ての座席を跳ね上げて全員が立ち席になるという、まるで貨物列車に乗客を乗せて走っているような時代錯誤の輸送形態が、今日もなお続けられています。

[撮影データ]
  〇京阪電鉄5000系 5扉車
    (1両にドアが5か所ある。ふつうは4カ所)
  〇平成26年12月撮影

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posted by 特急高尾号 at 15:46| Comment(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする