2017年01月19日

No324 あの店、どうしたかなぁ…


324-1 高知市内の“つぶれる店”28.10.23 .JPG

昨年10月、高知市内を旅した時のことです。
高知城のほど近く、有名な日曜市が開かれる帯屋町繁華街で、こんなお店と出会いました。

324-2 高知市内の“つぶれる店”28.10.23  (2).JPG

近づいて看板をよく見てみると、「5年でつぶれる店」とあります。
『ええ〜っ、何これ!』といった感じで、キャッチがとても面白く感じました。

ところで、この日は日曜日でした。
観光客も多いのに、店のガレージは締められていました。
いったいどうしたんだろう…と思ったことですが、そもそもいったいこの店は何の店だろう?と思いました。
店の看板には「ぼうしパンからフォアグラまで」とあり、「まる西食品」と大書きされています。

ネットを見てみると、どうやらこのお店は飲食店で、昨年6月に開業とありました。

324-3 高知市内の“つぶれる店”28.10.23 .JPG

324-4 高知市内の“つぶれる店”28.10.23 .JPG

まだ開業から半年足らず−。
つぶれるまであと4年半も残していますが、観光地の飲食店で日曜日に休んでどうする!とも思いましたが、そこはそこ…。
『どのみち店主の腹積もりがあるんだろう』と、詮索と追及の手を緩めました。
南国四国・高知の、街角点描ではありました。

[撮影データ]
  〇高知市帯屋町2-6-5
         「まる西食品」
  〇平成28年10月23日 撮影

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2017年01月09日

No323 ええっ、こんな案内、広告もあるんだぁ…


323-1 小田急下北沢駅 広告入り駅名標 128.10.26.jpg

ここは東京の若者の街、小田急線の下北沢駅です。
現在来年春の完成を目指してこの付近の複々線化工事を進めており、それに合わせて駅ホームも地下化されました。
有名なロマンスカーが通り過ぎると−、

323-2 小田急下北沢駅 広告入り駅名標 128.10.262.jpg

下北沢駅の駅名標が顔を出しました。
通常は何処の駅もこうしたタイプのものが設置されてますが、この駅名標と駅名標の間には−。

323-3 小田急下北沢駅 広告入り駅名標 128.10.26.jpg

この写真、電車の右側にある長方形のモニターをご覧ください。
広告モニターが設置されていました。そしてその下を見て、交通ウオッチャーでもある私は、もうびっくりでした。

323-4 小田急下北沢駅 広告入り駅名標 128.10.26.jpg

画面の下に、「先発 快速急行 新宿 16:52 10両」との表示が出ています。
次に到着する列車の種別、行き先、発車時間、それに列車の編成両数までもが表示されているのです。
乗客はいやがおうにも、このモニターを見ることになります。

323-5 小田急下北沢駅 広告入り駅名標 128.10.26.jpg

すると、これまたいやがおうにも大きな広告が目に入ります。
さらに、列車情報はそのままで広告の方が切り替わるという、広告スペース提供主(鉄道会社)にとっては ひとつの列車情報で幾重にも稼げるという "優れもの装置" です。

要はホーム天井から単独で吊り下げられている先発、次発列車等の列車案内情報と、ホーム壁面の電照広告をドッキングさせたもので、特段の技術を要するものではありませんが、この二つを結びつけるグッドアイデアには感嘆してしまいました。

ふだん利用する線とは別の線の電車に乗ると、駅ホームの情報装置や広告媒体にも違いがあり、新たな発見があると感心したことでした。

[撮影データ]  
  〇小田急線下北沢駅ホーム
  〇平成28年10月 29年1月

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2016年12月30日

No322 車内広告の世界(57) 平成28年12月


電車内の吊り広告や駅構内の広告ポスターは、時代の空気を反映し、デザインやキャッチが最先端、またその時々の人々の暮らしの空気感も伝えています。
そうした中から、毎月印象に残った作品を選んでお伝えしています。
今回は平成28年12月に出会ったポスターです。

322-1 28.12車内ポスター.jpg

今月1日、車内でこの広告と出会った人は、一様に『えっ、ニトリが』と思わず声を出しそうになったかもしれません。
驚きの理由は、『ニトリが新宿タカシマヤにっ!?』(失礼)ということだと思います。

それもそのはずで、無印良品やイケヤと並んでニトリは、家具、家庭雑貨等を扱う大型小売店の3大御三家ですが、これまで低価格を特色として、郊外の、どちらかというと駅から離れたやや不便な場所での店舗展開が多かったためです。

都心部で苦戦を強いられているデパートをよそに、"おしゃれなニトリ" を標榜するニトリは、いつの間にか(またまた失礼)企業力を高めて攻勢に転じていました。
この広告は、ついに都心部の進出を果たした象徴の広告でした。いわば、ユニクロの後を追うような展開です。
駅の乗降客数世界一の新宿への出展は、20年以上前からの悲願だったという事です。

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頭上から、哲学的ともいうべき問いかけのポスターとの対面です。
地域と暮らしを守る森を作る運動を進めている「鎮守の森のプロジェクト」の広告です。東日本大震災では、神社を囲む鎮守の森が、防風林として大きな役割を果たしたという事です。

地域と暮らしを守る森づくりをたくさんのボランティアと進めており、あの日学んだことをこの森に託したいと、この広告はメッセージを発しています。

322-3 28.12車内ポスター.jpg

ドア上の一等地にあった、このメッセージ。
いやがおうにも、目に入ります。『む、む、む、何これ?』と、頭を悩ませました。
広告の右隅にある説明を読まなければ、何の広告かは分かりません。
答えは、中学・高校受験のゼミナールの広告でした。なかなかのものです。

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絵柄も面白いですが、 "盲導犬会議" と題されたこのタイトルに目を奪われました。車内や駅の構内で、目立ちました。日本盲導犬協会のユニークな広告です。
ワンちゃんたちが、自分(盲導犬)と、人間(飼い主)との交流を語り合っています。吹き出しの、そのセリフを通じて、盲導犬の役割りをアピールしています。

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12月といえばこの季節ですが、真正面からサンタさんを描いた広告は、意外に少なかったですね。
またクリスマスケーキを扱った広告にはついぞ出会わず、皆無でした。
そういえば街中でクリスマスケーキを売る姿も、最近はめっきり減っていますね。

322-6 28.12車内ポスター.jpg

一方で、こんな実用品の広告がー。
しかもメッセンジャーはアイドルグループのKis-My-Ft2(キスマイフットツー)です。
まさかの「カイロ」の広告には、初めての対面です。

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"お馬さん" 大好きの人々にとっては、年末のこれが終わらなければ新年は迎えられない−、と言ったところでしょうか。

それにしても賑やかなラッピング広告です。JRA=日本中央競馬会は、鉄道車両への広告が大好きのようです。

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年の最後は、これ−。
31日から元旦にかけて運転される鉄道の「終夜運転」広告です。ご来光や初詣に向かう老若何女の足として活躍します。
海外ではありえない、日本だけの広告かもしれません。

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拉致問題に端を発する、「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」の広告です。

「必ず、救い出す」−。
日本海の荒波とともに緊張感いっぱいの広告ですが、「政府主催 拉致問題に関する国際シンポジウム」の広告で、広告主は内閣官房拉致問題対策本部と、法務省人権擁護局とあります。
こうしたメッセージがアピールされるのも、年末が一年の節目という事ことでしょうか。

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こちらは12月公開の、劇場映画の広告です。
個別の映画も、単独で電車内に広告を打つ時代なのですね。

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今月は、こうした広告にもお目にかかりました。
在京キー局の、と言ってもテレビではなく、なんとラジオ局の宣伝です。
「これが、ラジオだ!」、そして「文化放送」という大きな文字が、団塊の世代には印象的ではないでしょうか。

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こちらは「小さいという、新機能」を謳ったお掃除ロボットの宣伝です。
大掃除の季節を狙った戦略商品だと思いますが、お掃除ロボットも進化が進んでいるようで、掃除の出来栄えは当然のこと、いよいよ小型化もアピール出来るステージに入ったようです。

先のカイロといい、こうした商品広告に、若い男性アイドルが活躍しているのも、今年の特色でしょうか。

ことしも様々な広告、宣伝、PRが車内の頭上を飾りました。
この「車内広告の世界」は、私の "独断と偏見" で毎月綴っているのですが、ことしも多くの皆様にご覧いただき、ありがとうございました。
2017年も、どのような楽しい車内広告が登場してくるのか、いまからワクワク、ゾクゾクです。

[撮影データ]
  〇首都圏 鉄道車内広告から
  〇平成28年12月撮影

posted by 特急高尾号 at 14:15| Comment(0) | 車内広告の世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月27日

No321 日活ロマンポルノ45周年 新作スタート


321-1 風に濡れた女  東京新聞28.12.16.jpg
  ▽ 映画「風に濡れた女」公開広告 東京新聞 28年12月16日夕刊 ▽

平成28年12月16日(金)の東京新聞夕刊です。映画欄ページの下段に、ご覧の映画広告が掲載されました。

映画の題名は「風に濡れた女」。
第69回ロカルノ国際映画祭コンペティション部門<若手審査員賞受賞>とあります。
今月17日(土)に、東京と横浜の2つの映画館で公開が始まりました。

モノクロのこの広告では、映画の具体的イメージまでは分かりませんが、この広告こそ、1971年の登場以来、ことしで45周年を迎えた成人映画「日活ロマンポルノ」の蘇り、再来なのです。
広告の右下に、「ロマンポルノ誕生45周年記念作品」とあります。

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 ▽ 新生「ロマンポルノ」を扱う日経新聞特集記事 28年10月17日夕刊 ▽

「ロマンポルノ」は登場からしばらくの間、猥褻映画の象徴のような見られ方をされた時代がありました。
しかし破局を迎えていた日活映画の救世主とすべく、日本映画の名監督や日活の火を消してはならないと奮闘した俳優や映画人たちの努力、さらにポルノ映画という表現の中で、時代や社会の理不尽を描いた作品性が45周年を迎えたいま改めて高く評価され、「ロマンポルノ」が各世代で再認識、また海外映画界からも注目されています。

ご覧の新聞記事は、日本経済新聞10月17日夕刊の文化欄特集記事です。
また11月に放送されたNHKBSプレミアム「アナザーストリーズ 〜運命の分岐点〜」では、この「ロマンポルノ」の変遷、存在意義などをテーマに放送され、視聴者を驚かせました。
いわば一般向け中核ディアで、「ロマンポルノ」が、文化として意義付けられた瞬間でした。

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 ▽日活ロマンポルノ  新作映画「風に濡れた女」 広告パンフレットから ▽

日活はことし、「ロマンポルノ・リブート(再起動)」に着手。
力量が高く評価されている塩田明彦、園子温など5監督が、かつてのロマンポルノに準じた上映時間80分前後、制作費は一律、撮影期間は1週間などの条件下で5作品を製作、順次公開されていきます。

ベストセラーや人気アニメなど、原作ものありきに依存する今日の日本映画界製作風潮を打破し、作家性や自由な映画製作姿勢を標榜する "新・日活ロマンポルノ" がどれだけ定着していくか、かつての観客・団塊の世代や、新しい観客・若い世代がどのように反応していくか、映画人ならずとも "新しい風" に注目です。
すでに5作品の大半は、世界各地での国際映画祭に招聘されているとのことです。

[撮影データ]
  〇日活ロマンポルノ  新作映画「風に濡れた女」
    東京新聞 東京新聞 28年12月16日夕刊
  〇新生「ロマンポルノ」特集記事
    日経新聞特集記事 28年10月17日夕刊
  〇日活ロマンポルノ  新作映画「風に濡れた女」
    映画館での配布パンフレット

[ご参考]

posted by 特急高尾号 at 16:43| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月14日

No320 驚きを越える 7,77万円の欧州旅行


320-1-2 7.7万円欧州旅行 28.12.2.jpg

今月に入り、日経新聞や毎日新聞で、ご覧のような広告を見つけました。
なんと、イタリアやオーストリア、ドイツ方面などのヨーロッパ4方面や、エジプトなどへの海外7日間、パックツァー旅行代金が、1〜3月の期間中、いつでも7,77万円均一(2名で参加の場合の1名分の料金)とあります。

しかも航空機は羽田発、燃油サーチャージ込み。添乗員同行の全観光付、そして全12回の食事付きといいますから、もう驚きを越えて感嘆‼です。
その上、航空機の座席指定可能、ツインベッド確約、お土産店立ち寄りなし、旅行代金全額一括入金やオンライン予約ではさらに割引ありとアピールされています。

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長年、海外旅行の新聞広告を見ていますが、同等パック料金の半額程度、春先の卒業大学生を対象とした学生向けパック料金よりも安い価格設定に、度肝を抜かれました。
「〇〇政府観光局協賛」や「モニター旅行」といったタイトルも見られず、単に「感謝企画」とあるだけですから、自社ものツアーという事でしょうか。

『いったい、どこでどのようにして利益を上げるのだろう』と、思わずにはいられませんでした。
敢えて言えば、利用航空会社がエミレーツ航空であること、中東ドバイ経由の乗り継ぎ便であることが一般旅行客にとっては辛い点でしょうか。
いやいや、エミレーツ航空は今やサービス面では人気の航空会社で、2016年のワールドベストエアラインを受賞しています。

にもかかわらずこうした価格設定が登場するという事は、欧州やアフリカ方面は度重なるテロで不安感が払拭されず、価格面では相当魅力的な中東経由便でさえ、苦戦を強いられているのかもしれません。
あるいはこれらのパック旅行は設定日の定員が40名程度と少なく限定されていますので、もう少し高い価格帯への誘導役を担っているのかもしれません。

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それにしても大新聞に1面全部を使っての大広告です。
広告料も決して安くはないことを考えると、本当にこの業界の価格設定には興味が尽きません。

私がもう少し若ければ、こうした魅力的な価格設定のパック旅行体験旅行記を出版するところですが、それなりの気力・体力・筆力が必要と判断し、残念ながら諦めざるを得ませんでした。

[撮影データ]
 〇平成28年12月2日 毎日新聞東京版 全面広告

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2016年12月05日

319 車内広告の世界(56) 平成28年11月


電車内の吊り広告や駅構内の広告ポスターは時代の空気を反映し、デザインやキャッチが最先端です。
そうした中から、毎月印象に残った作品を選んでお伝えしています。
今回は平成28年11月に出会ったポスターです。

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この車両に乗る94%の女性の皆さんへ」と言われても、男性の目にも留まります。

319-2 28.11車内ポスター.jpg

女性の化粧品関係の広告で、車内がピンク色一色に染まっていました。

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秋は競馬のオン・シーズン。
車内には競馬に関する広告も数多く見られました。
これは、伝統の「有馬記念」の広告です。

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そしてこちらは、「ジャパンカップ」です。
ロゴと競走馬のシルエット。そしていつもの3人がこちらを向いて立っているだけという超シンプルなものですが、シンプル故に車内で存在感を放っていました。

319-5 28.11車内ポスター.jpg

アメリカの次期大統領に選出されたトランプさんです。
選挙中の発言やパフォーマンスについていろいろと物議がありましたが、当選後もメディアを賑わし続けています。
いつもの週刊2誌が、仲良く筆頭ネタとして取り上げていました。

319-6 28.11車内ポスター.jpg

パチンコの広告は、いつも迫力満点。
これに勝るものはなく、ドカーンと車内で勢力を誇っています。

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大きいサイズ専門の、紳士服店の広告です。
よく見ると中央に、3L〜9Lとあります。「9L」っていったいどんな大きさ?、どういう人が着るの?と思わずにはいられませんでした。

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楽しいデザインは、ビール会社の広告です。
季節ごとに登場するのですが、朝夕の通勤車内をいつも和ませてくれる作品です。

11月は、少々寂しい結果でした。
年末商戦に突入する12月に期待したいと思います。

[撮影データ]
  〇首都圏 鉄道車内広告から
  〇平成28年11月撮影

posted by 特急高尾号 at 22:33| Comment(0) | 車内広告の世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

No318 2016.11.22 進化した津波・防災報道


318-1 津波警報画面 28.11.22.jpg

平成28年11月22日の早朝午前5時59分、福島県中通り地方を中心に震度5弱の強い地震が発生、福島県沿岸地方に津波警報、接続する隣県の沿岸部に津波注意報が発令されました。

地震発生・津波警報発令直後のNHK総合テレビの画面です。
この画面を見た瞬間、『あっ、これまでとは違う!』とすぐに感じました。
「すぐ にげて!」という避難呼びかけの文字が、ひらがなで、画面中央に大きく書かれていました。

いつも冷静沈着なアナウンサーが、『命を守るために、すぐ高台に逃げてください!』、『東日本大震災を思い出してください!』と強い語気で、何度も何度も繰り返していました。

318-4 津波警報画面 28.11.22.jpg

午前8時過ぎ、仙台港で1m40cmの津波を観測した時の画面です。
「津波」、「避難」、「福島」など、必要不可欠な漢字にはフリガナが付けられました。漢字がまだ読めまい子どもや国内に滞在する外国人に対する配慮と思われます。

今回の津波報道では多数の視聴者撮影映像や、自衛隊撮影の映像も放映されていました。
またいつもは英語だけのバイリンガル、2か国語放送も、英語、中国語、韓国語、そしてスペイン語も加わった4か国語放送となっていました。

1mを越える津波の到来は、5年前の東日本大震災以来とのことでした。
今回の放送では、5年前の「3.11」東日本大震災の教訓も生かされていたことと思います。
瞬時に提供される津波に関する多数の情報、様々な映像、多彩な言語放送、きめ細かなアナウンスなど、このような防災情報を瞬時にして放送できるのは、世界でも地震大国日本の放送局だけ、わけてもNHKの存在は大きいと改めて感じた報道でした。

こうした放送の背景には、今日の情報伝達技術、デジタル処理技術の成せる技があること、また一般視聴者が自ら撮影したスクープ映像をテレビ局へ提供することが日常化してきたこと、さらに行政や自衛隊なども独自に撮影している映像をメディアへ提供するなど、防災・災害報道も日々進化していることを如実に示している事象でした。

こうしたノウハウの国際的な展開・提供も、今後日本が果たしうる国際貢献の一つだと思います。

[撮影データ]
 〇平成28年11月22日 午前5時59分
  福島県沖M7 震度5弱地震発生
  NHK総合テレビ画面

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2016年11月23日

No317 あれ〜っ! 駅前に銅像が3人並んで−。



南国・高知、JR高知駅南口前の、「こうち旅広場」です。
高知県が観光拠点の一つとして整備したものです。

317-1 高知駅前の3つの銅像.jpg

後ろは、JR高知駅です。
この広場に立ってびっくりするのが、この銅像です。
高さが8メートルもある銅像が、なんと3人も並んでいるのです。

317-2 高知駅前の3つの銅像.jpg

銅像といえば、ふつうは偉業を成した人や親しまれた名士などが1人で立っているのが相場ですが、ここは3人、しかも仲良く並んで立っているのですから、驚かないわけにはいきません。

ではいったいこの3人は誰なのか−。何のためにここに並んで立っているかと言いますと−。

317-4 高知駅前の3つの銅像 28.10.24.jpg

その答えは、銅像では左から順に、上の写真では右から順に、武市半平太、坂本龍馬、中岡慎太郎です。
尊王攘夷の幕末時代、何とか時代を変えようと奔走した土佐藩の志士、「土佐勤王党」の面々です。ご存知の方も多いと思います。

317-7 高知駅前の3つの銅像 28.10.24.jpg

ではどうして、何のためにここにと言えば、NHK大河ドラマ「坂本龍馬」の放映の翌年、2011(平成23)年7月から高知で開催された「志国高知 龍馬ふるさと博」のシンボルとして、観光振興、地域活性化を願い、また「土佐勤王党」結成150年を記念して建てられたという事です。
いわば観光高知のランドマーク的役割りを付されたという事でしょうか。

実はこの3志士像は銅像ではなく、銅像に似せたレプリカです。
ではオリジナルの実物銅像はといいますと、武市半平太は高知県内須崎市に、坂本龍馬はご存知高知市桂浜に、中岡慎太郎は室戸市にあって、それぞれ現在も志しの想いを今に伝えています。

3人の銅像の説明文には、幕末時代の志士の熱い想いは今の時代にも通じるものがあり、"現代の志士" もまた必要なのではないかという意味の案内がありました。

317-6 高知駅前の3つの銅像 28.10.24.jpg

317-5 高知駅前の3つの銅像 28.10.24.jpg

観光用のレプリカとはいえ、現在を生きる人々の営みを日々見つめている幕末の土佐3志士の胸中は、さて何を想っているでしょうか。

ど肝を抜くような大胆なアイデアに感心し、さすが高知!、さすが土佐人!と思いつつ、そんなことが私の胸中を巡りました。

[撮影データ]
 〇土佐の志士 3人像
  JR土讃線 高知駅南口 「こうち旅広場」
 〇平成28年9月24日撮影

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2016年11月15日

No316 京都 七宝家並河靖之旧邸でベルギーの板ガラスに出会う


316 京都 並河邸.jpg

ここは京都・東山、平安神宮にほど近い白川沿いに建つ、七宝家の並河靖之の旧邸です。
並河靖之(弘化2年・1845−昭和2年・1927)は、明治・大正期に七宝焼きの名士として活躍し、国内のみならず3度もパリ万博に出品、数々の受賞を重ねて海外にもその名を知られました。

この旧邸は、職住一体として明治27年に構えた邸宅部分と工房跡です。
国の登録有形文化財に指定されており、現在は世界的コレクションとなっている靖之の七宝作品130点余り、それに下画、道具などを所蔵、展示する「並河靖之 七宝記念館」として公開されています。

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邸内には主屋、旧工房、旧窯場をはじめ、京都市指定名勝に登録されている庭園があります。
近代日本庭園の先駆者とされる作庭家、七代目小川治兵衛(植治)の初期の作庭で、七宝の研磨に使用するため初めて個人の民家に琵琶湖疎水を引き入れたもので、余水は邸宅と園池を潤いの空間としています。

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ハイライトは、この主屋内の応接間の造りです。
欧州など海外からの賓客を始め、七宝焼き買付けのために訪れる来訪者に日本庭園を楽しんでもらうため、背の高い外国人に合わせ、敷居から鴨居までの高さを六尺(約182cm)にするなど、当時の日本家屋よりも高くしてあるという事です。
一方、椅子に座ったままで庭園を見られるよう障子は板ガラスとし、目線の高さで引き回すなど、おもてなしと創意工夫に富んだ開放感いっぱいの造りとなっています。

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説明にあたっているボランティアの人の話によると、邸宅の中に七宝焼きの工房や窯、庭園も設置し、そして主屋の鴨居の高さも、開放的なガラス障子の造作も、全ては日本の伝統美の中に海外からの客人を招き、七宝焼きの良さを理解してもらいたいという並河靖之の願いだったという事です。
またある意味、七宝焼きの海外輸出を円滑に進めるための戦略的意味合いもあったと言います。

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そして私が驚いたのは、実はこの主屋の、ガラス障子の板ガラスです。
明治時代、我が国では一般民家での窓の板ガラス製造・使用はまだ行われておらず、(民家での板ガラス使用は大正年代に入ってから)、この板ガラスはわざわざベルギーから輸入したのだそうです。
1枚、1枚の板ガラスを見ていると、この板ガラスが明治時代、海外から訪れる訪問者に日本庭園を心ゆくまで楽しんでもらうためにベルギーから取り寄せたものだと知ると、並河靖之の並々ならぬ想いが伝わってきて、しばし立ち止まってしまいました。

ちなみにこのベルギー産の板ガラスですが、古くは戦後間もなく四国や関西方面に大きな被害をもたらした南海大地震や数々の地震・台風災害、近年では阪神大震災などにも耐え、今日まで1枚も割れていないということですから驚きです。

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明治、大正、昭和、平成と、約120年もの長い間、異国の地で、戦禍や自然災害にもめげず京都の旧邸宅で生き続けるこのベルギー産の板ガラスに、大きな感銘を受けたことでした。

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またこの旧邸宅には「通り庭」と呼ばれる土間があり、接客や調理も含めた家事の作業空間などが保存されていて、明治から伝わる京町家の暮らしの空間を直接肌で感じることが出来ます。

通いなれた京都で、明治の住宅・庭園の佇まいを今に伝える京都の文化遺産、暮らしの場を知り、またよもやその空間の中で、明治期に輸入されたベルギー産の板ガラスと対面することなど、夢にも思いませんでした。

こうした経験は、面々と受け継がれている地域文化を知ることでもあり、まさに "京都学" を学んだ、楽しいひと時でした。
こうした“知る喜び”こそ、旅の醍醐味ですね。

[ご参考]
 並河靖之 七宝家
  七宝技法の精緻さや豊かな色味が高く評価され、
  3度のパリ万国博覧会をはじめ、国内外で数々の受賞を重ねる。
  実業家、七宝家として1893(明治26)年に緑綬褒章、
  1896(明治29)年には帝室技芸員を受け、その地位を不動のものと
  した。

  【帝室技芸員】  
  戦前の日本で宮内省によって運営されていた、 美術家や工芸家の
  顕彰制度
  優秀な美術家・工芸家に帝室からの栄誉 を与え、保護と奨励、発展を
  図った。

[撮影データ]
  〇「並河靖之 七宝記念館」(旧邸宅・工房跡)
  〇平成28年9月28日撮影

 *本記事は、「並河靖之 七宝記念館」で入場時に渡される
  公式パンフレット、及び敷地内各所の説明ボード内容、
  また敷地内でボランティア活動を行っている説明員の説明をもとに、
  所感も交えて構成しました。

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2016年11月05日

No315 京都・祇園で出会った凄いディスプレー


315-1 京都 漢字ミュージアムギャラリーのディスプレー  28.9.29.jpg

京の街、祇園を歩いている時、ふとしたことで昨年6月にオープンした「漢字ミュージアム」に行きつきました。
そしてこの施設内にある「京都祇園祭ぎゃらりぃ」で、もの凄いディスプレー、「デジタルサイネージ屏風(びょうぶ)」と出会いました。
何しろディスプレーが屏風のように交互に角度をとって連結し、動画像が展開されていたのです。

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古典の屏風絵が、一瞬にしてご覧のような、現代の祇園祭り映像に変わりします。
最初、遠目に見た時はふつうの屏風に見えたのですが、近づいて見ると、これがハイビジョンモニターだと知って本当に驚きました。

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縦型の70インチの液晶モニター6枚が、屏風状に並べられています。
全体で横幅5メートルを超える6枚の各モニターには、日本3大祭りの一つ、京都祇園祭りのコンセプトムービー「平成の洛中洛外図屏風」が上映されていました。

過去から現在にと受け継がれている祇園祭の迫力あるハイビジョン高精細度映像が、時に6枚個別に、時に6枚全体が連動して画面いっぱいに、多種・多様に展開し、見るものを完全に釘付けにします。

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東京国立博物館が所蔵する岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風(舟木本)」は国宝に指定されていますが、古都京都の世界から今日の祇園祭までを、最先端映像技術で表現したこのコンセプトムービー「平成の洛中洛外図屏風」は、まさに現代技術がもたらした先端のデジタル絵巻で、一見の価値大ありです。

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またこの京都祇園祭ぎゃらりぃには、実物大の展示山鉾が展示されています。
祇園祭では山鉾の骨組みは装飾の下に隠れて見ることが出来ませんが、ここでは内部の構造が手に取るようにわかります。

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この「漢字ミュージアム」は、八坂神社手前の四条通に面した右側、もと弥栄中学校の跡地にあります。

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「漢字ミュージアム」の近くには祇園の中心通り、花見小路通もあります。老舗の料亭や お茶屋さんが立ち並び、いかにも古都らしい景観や趣のある祇園の街並みを楽しめますし、運が良ければこのような光景にも出会います。

花見小路通散策の折、京都の新しい学びスポット、「漢字ミュージアム」と「京都祇園祭ぎゃらりぃ」訪れる価値は大いにあります。素晴らしい展示物や映像コンテンツを、ぜひ楽しんでください。

[撮影データ]
  〇京都・祇園「漢字ミュージアム」、及び「京都祇園祭ぎゃらりぃ」
    アクセス他は、下記を参照してください。
  〇平成28年9月29日撮影
[参考サイト]
  〇「漢字ミュージアム」 入場有料
  〇「京都祇園祭ぎゃらりぃ」 入場無料
    ギャラリーは、日本漢字能力検定協会と祇園祭山鉾連合会が
    設立したNPO法人「京都まつり・文教教会が運営しています。

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posted by 特急高尾号 at 11:48| Comment(0) | 街角アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする